苦労しやすい資金調達

独立するのにあまり資金が必要ないのはSEのメリットであり、フリーランスで起業するときには実質的には初期費用がかからずに済む場合もあります。
個人事業主としての届出と退職のための手続きなどを行えば、フリーランスとして働けるためです。
案件として企業のオフィスで働けるものだけを選べば、事務所を用意する必要も、自宅にパソコンやサーバーなどの機材を整える必要もありません。
完全に在宅で働こうという場合や、自分だけのオフィス環境を作って仕事をしようというときにはその分だけ資金が必要ですが、やり方次第では予算を準備しなくても仕事を始められます。

しかし、独立してから運転資金に困ることも珍しくありません。
確かに仕事をするだけならフリーランスでは資金が必要ないことが多くなっています。
問題となるのは給料がなかなか手に入らないことであり、すぐに案件を手に入れられたとしても給料が手に入るのは一ヶ月以上先になるのが一般的です。
案件がすぐに手に入らない場合もあります。
また、請負案件の場合、半年から一年間は成果が上がらずに無収入で過ごすことになる場合もあるのです。

そのため、起業するときには生活費を蓄えておくことが重要になります。
一年分を目安にして準備しておくと、大抵の場合には資金に困ることはありません。
もし案件が見つからなくて営業活動が必要となった場合にもその資金を使えば十分にできるので、生活費を用意するという感覚で起業資金を整えておきましょう。
このような事前準備をしっかりとしておくことが、SEの起業を成功に導く鍵になります。